日々のつぶやき(日記) PR

すっきりした部屋と、少しだけぽっかりした心

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本棚を整えた日のこと

本棚を整えた。
長く読んでいなかった本を手に取っては、「これはもういいかな」と箱に入れていく。
少しずつ空いていく棚を見て、胸の中にも風が通るような清々しさがあった。
整った部屋は、まるで心の中まで整ったようで、思わず深呼吸したくなる。


消えた背表紙と、静かな寂しさ

けれど、ふとした瞬間に胸の奥がひやりとした。
あの小説の背表紙も、学生のころに読んで心を支えてくれた詩集も、もうここにはない。
すっきりしたはずなのに、見慣れた色やかたちが消えた棚は、どこか寂しげに見えた。

ものを減らすことで、心の負担が軽くなると思っていた。
でも、ものにはその時々の自分が宿っていたのだと、今になって気づく。
読みかけのまま残っていた本も、あの頃の私の「途中」をそのまま抱えていてくれたのかもしれない。


整えることは、小さな別れ

整えるという行為は、たしかに前を向くための一歩。
けれど、その裏側には「もう戻れない時間」との小さな別れもある。
その寂しさを感じられることは、今を大切に生きている証のような気もする。


本当に必要なものだけを、これから

そして今回の整理は、紙の本を増やさないという自分への約束でもあった。
これからは、本当に必要なものだけを手に取って、心から読みたいと思える一冊とだけ過ごしていきたい。

空いた棚の一段には、新しい物語がそっと入ってくる余白がある。
今日の本棚は少しだけ寂しいけれど、そこには“これからの私”の選択が静かに息づいている。

ABOUT ME
秋山チャチャ|日々を1mmやさしくする人
秋山チャチャ|日々を1mmやさしくする人。山梨で暮らす何でも屋事務員です。コーヒーの香りとアロマに癒やされながら、「ゆるっと、でも自分らしく」過ごす日々を綴っています。忙しい毎日の中で、ちょっと肩の力を抜くきっかけになれたら──そんな思いで、習慣・片づけ・お金・カフェ時間を中心に発信中。好きなものは、カフェめぐり、香り、やさしい言葉。小さく動いて、暮らしを1mmあたためていけたら嬉しいです。